ポンプ修理のお話

ポンプ修理のお話

今回は岡山市北区にあるKさんの物件で、給水ポンプの部品交換をさせてもらいましたので、そのときの様子をお伝えします。

ポンプから水漏れが…

「貯水槽の下にあるポンプから水漏れがしているみたいなんで見て欲しいんですけど…」とKさんからご相談がありましたので、早速ポンプ屋さんを連れて現地調査に訪れました。

聞けば10年ほど前にも故障して、その際にはポンプ装置自体を完全に新調したとのこと。

貯水槽の下に設置されているポンプ周辺を見ると、少し暑いぐらいの晴天にもかかわらず、周辺に水たまりができていました。

一般的なポンプ設備
ポンプは受水槽の下や、建物側面に設置されていることが多いです。

ポンプ屋さんの見立てでは、「(パッキンの一種である)メカニカルシールが擦り減ってそこから漏れている可能性が高いです。」とのこと。水を止める部分に使用している素材はセラミック(陶器)だそうで、耐久性をもたせる設計であっても、いつかは擦り減って漏れが発生してしまう構造になっているということでした。

前回の故障時にはとくに説明もなく、水漏れ→ポンプ装置の買い替えという選択肢でしか提案がなかったとのことで、Kさんも当時「水が出なくなると入居者に迷惑がかかるし…」と、高額であってもやむなくポンプ装置の入れ替えをすることにしたそうです。

確かに部品の調達が不可能なほど長年使用してきたポンプであれば、買い替えもやむを得ないかもしれませんが、ポンプ屋さんの経験上「水漏れの原因の大半は消耗部品の劣化です。部品が廃盤になっていなければ全部を買い替えるよりも安く直りますよ。」とのことなので、今回は部品交換によって修理で対応することに。Kさんへ工事の見積もり確認、部品調達を経て、後日改めて修理に伺いました。

ポンプ修理:消耗部品一式を交換

今回交換したのは、水を送り出す羽部分と、モーターに付いているベアリング、水漏れ防止のために部品間の繋ぎ目に入っているOリングという部品です。

交換する消耗部品一式
今回交換する部品類。上から、羽、Oリング、メカニカルシール(左)ベアリング(右)。
ポンプのモーター部分
部品交換のためモーターを分解します。
メカニカルシールの交換
軸の根本についているプレートとバネがメカニカルシール。新品を取り付けた状態。

ポンプの『消耗部品』とは、稼働しているなかで摩擦によってすり減ったり、経年劣化で硬化したりする、ゴム、樹脂、プラスチックが素材の部品のことです。あとは回転部分をスムーズに動かすためのベアリング。ベアリングが破損すると、カラカラといった異音が出ます。今回の諸悪の根源はメカニカルシールなんですが、より長く安心して使用するために、他の消耗部品も一緒に交換してしまいます。

ポンプ修理時の交換部品
モーター周辺を分解した状態。
モーターのベアリング
モーターの軸部にあるベアリングを新しいものに打ち替えます。

それらの部品が本来の動作ができなくなったときに水漏れなどのトラブルが発生しますが、そのまま放置していると、他の部品にまで悪影響を及ぼして、最悪ポンプが作動しなくなってしまいます。受水槽が設置されている物件をお持ちの大家さんは、ポンプにエラー表示が出ていないか、周辺に水漏れの形跡がないかなど、時々様子を見られることをおすすめします。

ポンプ修理の様子
羽部分とOリングを取り替えながら元の状態に組み上げます。

これらの部品を交換しても、ポンプ装置の入れ替えに比べると3分の1~4分の1程度の費用で済みました。これで当分の間、問題なく動いてくれるなら大きな費用の節約ができます。

費用の節約を重視しつつ、最も効果的な方法を提案します

設備機器が故障したときは、大家さんが入居者の方へのご迷惑を長引かせないために、適正価格がわからないまま、修理や買い替えに踏み切らざるを得ないときがあります。そんなときでもタクやマーシーにご相談いただければ、状況や構造をきちんとご説明して、納得の行く内容で、可能な限り早く対応することができます。急ぎのときでも遠慮なく、いつでもご相談くださいね!

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